現在,デジタルメータに表示しているデータは,速度,回転数,水温,燃料残量の基本データは勿論,最近追加した外気温,総距離(トリップも元値はこれ)も含め,全て一対のCAN線のみから取ってます。
CANとは,Controller Area Networkの略で,(Car Area Networkではないのです。)汎用の工業用データネットワークです。(元々は,ボッシュ社が開発したので,開発の狙いは確かに自動車用だったのだと思いますが。)
PC-LANのようなネットワークですが,センサーは測定値を漫然とネットワークに流し,コントローラは流れている多種のセンサーデータから必要なものを拾い上げて勝手に使用するという,PCネットワークから見ると実にいい加減なものですが,多種のセンサー値が様々な使われ方をする車では,実に便利に使えます。このラインにデータを出力するのは,制約があるけれど(本体が使用していないフォーマットならOK? ひょっとすると,故障と診断されるかな?),読むのはいくらでもOK。だからこそ,LタイプとSタイプの同時使用などが可能となっている訳です。
通信速度も結構速いので,リアルタイムの変化も追えるし,データ種類も多いのですが,沢山あるデータパケットのどこに,何があるのか解析が必要。そのために数年前に入手したのが,これ↓。

これを,メータ裏のCANバスにつないで,走行しながらPCにキャプチャーしたデータを,時間をかけて解析。値をグラフ化して変化と走行パターンを比較検討して,当たりをつけた結果を基に,ようやくここまで。
結構,投資と時間がかかりました。
(ちなみに,上のユニットは20万でした。当時は,プロ(開発メーカ)用の高価なツールしか見あたらず,これでも安い方だったんです。)